5月の誕生石をプレゼントしたい人必見!宝石の意味・宝石言葉まとめ

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5月の誕生石であるエメラルド (emerald)・翡翠 (jade) の魅力を詳しくご紹介していきます。


エメラルドについて

エメラルドの産地と鉱物学

モース硬度は7.5-8.0。鋼鉄製のやすりでも傷が付かなく、人の歯よりも硬度があります。

コロンビア・ブラジル・ザンビア・マダガスカル・インド・パキスタン・オーストラリア等で産出・研磨されています。

エメラルドはモース硬度7.5-8.0と高い数値の宝石ですが、モース硬度とは引っかき傷の付きにくさを表す数値であり、割れにくさとは異なります。エメラルドは宝石内に空洞や内包物を取り込み易い宝石のため、割れやすいので慎重にお取り扱い下さい。

鉱物的にはベリル (緑柱石) という石に分類されています。同じベリル種の宝石には3月の誕生石であるアクアマリンや、ヘリオドール、モルガナイトなどがあります。紀元前3000年より前から産出されており、人類とは長い歴史を持ちます。

和名では翠玉 (すいぎょく) と呼ばれますが、「翠」は翡翠 (ヒスイ) を指すことがあり、混同されてしまう場面がありますのでご注意下さい。

エメラルドは内包物が多い性質の宝石のため、透明のオイルが含侵されていることが通常です。しかし中には、無処理の状態で十分に美しいエメラルドがあります。このような無処理のエメラルドはノンオイルエメラルドと呼ばれ、高値で取引されています。

品質・産出量ともにコロンビアが最上位です。コロンビアでは青みがかった深い緑色の美しいエメラルドが産出・研磨されています。

エメラルドにまつわる言い伝え

古代の人々にとってサファイヤは天界の宝石と考えられていました。それに対しエメラルドは魔界の宝石として認識され、様々な伝承や物語の中でも強力な魔力を宿した石として登場することが多い様です。それはなぜなのでしょうか?

このことは旧約聖書の一部で、紀元前8世紀頃に語られたイザヤ書に纏められているルシファーの物語に始まると言われています。

天界で最も美しく、神からの信頼の厚い天使長がいた。きらびやかな服に美しいエメラルドの冠をまとったその姿から、その者は天界の神々や天使たちからルシファー (光をもたらす者) と呼ばれていた。

誰の目から見てもルシファーは完全な者であった。しかし時が経ち、完全であるがゆえにルシファーは不満をつのらせていく。神々の命を受ける度に「本当の神にふさわしい者は私なのではないか」と。

徐々にルシファーは天使の身分でありながら神々の命に背く様になっていった。そして、ついに激怒した神々はルシファーを地獄に落としてしまった。悲しみに暮れたルシファーは神々に復讐を誓う。それは魔王サタンの誕生の瞬間であった。

この物語から、ルシファーが身に着けていたエメラルドは「サタンの分身」という考えが生まれました。そして、エルサレムからヨーロッパへと時間をかけて伝承され、エメラルドは魔界の宝石、魔力を持った石として定着していったのでした。

確かにヨーロッパアンティークジュエリーの中で神がエメラルドの彫り物や緑のエナメルで描かれた魔物を退治するシーンをペンダントにしたものをしばしば見かけます。また、童話「オズの魔法使い」で魔法使いはエメラルドシティにいますよね。

そういえば、現代日本のアニメやゲームの中でも魔物やモンスターは緑色のイメージがあります。もしかしたら元をたどれば、その起源はエメラルドの伝承と繋がっていくのかもしれません。なんだかエメラルドを身近に感じますね。

エメラルドが持つ意味

強力な魔力をたたえた宝石としてヨーロッパに影響を与えたエメラルドですが、別の側面では、その深く澄んだ深緑色には人々を癒す力が備わっていると考えられており、大地の宝石、再生の宝石として大切にされていました。

古代ローマ神話では農耕と美を司る神であるヴィーナスに捧げる石として記述されていて、眼病の治療にも使われていた様です。また、インドでは全ての身体的・精神的な毒に対して効果があると信じられ、王族 (マハラジャ) 達に重用されていました。

エメラルドの宝石言葉

希望
そうなればよい、そうあってほしいと考えるさま。
幸運
よいめぐりあわせ。幸福な運命。しあわせ。また、物事のまわりあわせがよく、すべてがうまくいくさま。
愛情
相手をいとしく思う気持。人や物に対するあたたかい心。

日本国語大辞典から抜粋

エメラルドのプレゼントが適している方

エメラルドはその魔力によって性的な魅力を最大限に引き出してくれる宝石とされています。その一方で一緒になったパートナーとの愛情を育む宝石でもあるので、お独り身のご友人や、カップルのお相手へのプレゼントがオススメです。

また、精神的な不安を取り除き、ストレスを緩和してくれる宝石とも言われています。試験勉強やお仕事が多忙でなかなか休む時間を十分に取れない上に、なんらかの結果を残さなければならない状況に置かれている方にも良いでしょう。

 


翡翠 (ヒスイ) について

翡翠の産地と鉱物学

翡翠 (jade) には硬玉と呼ばれるジェダイト (jadeite) と、軟玉と呼ばれるネフライト (nephrite) があります。鉱物的には全く違う宝石なのですが、近年まで判別されていなかったため、どちらも翡翠と呼ばれています。

ジェダイトのモース硬度は7.0。人の歯と同じ位の強度です。

ミャンマー・日本・ロシア・メキシコなどで産出・加工・研磨されています。

ジェダイトはネフライトと区別するため本翡翠とも呼ばれます。深い緑色でとろみのある光沢を持ったジェダイトは琅玕 (ろうかん) と呼ばれ、高値で取引されています。高品質なジェダイトのほとんどがミャンマーで採掘されたものです。

日本でも古くから採掘されており、縄文時代にはジェダイトを使用した道具を使用していた様です。現在でも新潟県の糸魚川や、長野県の姫川で採取することができます。また、糸魚川市では翡翠をモチーフにしたジュエリーコンテストも開かれています。

ネフライトのモース硬度は6.0。ガラスと同じ位の強度です。

中国・ロシア・アメリカなどで産出・加工・研磨されています。

中国で産出される翡翠はネフライトのことで、別名「中国翡翠」とも呼ばれます。産出量が多く、加工性も良いことから、宝石用途以外にも調度品や面、像などに加工されたネフライトも多く見ることができます。

一般的にはジェダイトに比べてネフライトは非常に安価で取引されており、中国でお土産として販売されている翡翠はほとんどがネフライトです。一部、和田玉 (ホータン) と呼ばれる半透明白色のネフライトについては価値が高いとされています。

翡翠にまつわる言い伝え

現代でこそジェダイト・ネフライトとしっかり区別されている翡翠ですが、鑑別できる様になったのは1863年で、近代になってからのことです。そのため、翡翠にまつわる言い伝えはジェダイトとネフライトどちらを指しているか分からない伝承も多く見られます。

しかし、産出地が異なるため、言い伝えられている土地によって、ある程度判断することは可能です。今回は今なおジェダイトが産出されている日本の新潟県糸魚川市と、ネフライトのみが産出される中国のお話をご紹介します。

ジェダイトにまつわる言い伝え

新潟県の糸魚川はその昔、沼名河 (ぬなかわ) と呼ばれていました。沼名河には沼河比売 (ぬなかわひめ) という美しい翡翠の女神様がいると古事記に記されています。また、万葉集には、

沼名河の 底なる玉 求めて 得まし玉かも 拾ひて 得まし 玉かも あたらしき 君が 老ゆらく惜しも
(訳: 探し求めていた沼名河の底にある翡翠を手に入れることができたり、偶然に見つけることができたらとても幸運だ。そんな翡翠の様な貴方も、この先老いてしまうことが悔しい。)

という歌が詠まれています。ジェダイトは美と不老長寿の宝石でしたので、恋人に対して「大切な人がいつまでも翡翠の様に美しく (カッコよく) 年齢を感じさせない素敵な人でいて欲しいなぁ」と宛てた内容の歌です。

新潟県糸魚川市の翡翠橋には、このモニュメントがありますので旅行に行く機会がありましたら見てみて下さいね。

ネフライトにまつわる言い伝え

中国においては、翡翠はネフライトのみが産出されるため、その伝承については全てネフライトを指していると推察されます。数々の伝説が残されていますが、今回は紀元前に中国で活躍した周国の軍師「太公望」のお話をご紹介します。

太公望は古代中国で悪政を行っていた殷 (いん) の国を打ち滅ぼし、新たな周の国を立国するにあたって大活躍した人で「軍師の祖」とも評され、現代でも愛されています。太公望について語られた物語「封神演義」は日本のマンガやアニメにもなっていますね。

太公望の本名は呂尚 (りょしょう) と言い、実は呂尚が周の国の軍師となるきっかけはネフライトにあったと伝えられています。

殷の時代、悪政により世は乱れ、人々は貧窮していた。呂尚は幼き頃より利発で世の流れの見抜く力があったが、乱世を避けるため40年遼東地方で暮らし、今は周国南山のほとりで釣りをして過ごしていた。

ところが3年経っても魚は釣れない。そんなある時、呂尚は1匹の大きな鯉を釣り上げる。鯉の腹の中には一粒の美しい翡翠があった。これを「世のために立ち上がれ」という神の啓示と受け止めた呂尚は、周国の文王と出会い軍師となった。

この物語では、歴史を変える大英雄に対する神の啓示という形でネフライトが用いられています。この伝承が真実かどうかは分かりませんが、中国で翡翠が重要で神聖な宝石と考えられていることが分かる一節ですね。

翡翠が持つ意味

翡翠はジェダイト・ネフライト、また産出される地域を問わず神聖な宝石、魂を浄化して救う宝石として考えられていました。そのため、古代では日常的に用いるというよりは、呪術や信仰の対象として王族を中心に重用されました。

「~に効果がある」といった部分的な力ではなく、生命活動そのものに力を与えてくれる宝石と見なされていたため、その力は豊穣の祈願、土地の統治、死者の復活と、幅広い場面でオールマイティに用いられていた様です。

翡翠の宝石言葉

長寿
寿命の長いこと。長命。
健康
からだに悪いところがなく、丈夫なこと。また、そのさま。
福徳
幸福と利徳。財産や幸せに恵まれていること。

デジタル大辞泉から抜粋

翡翠のプレゼントが適している方

現在でも、ジェダイト・ネフライトに関わりなく翡翠は精神を安定させて、病やケガから身を守る宝石と信じられています。そのため、翡翠は年齢や性別、状況を問わずに生涯の健康と幸せのお守りとして愛されています。

中でも特に、理由の無い倦怠感 (けんたいかん) や不安感によって引きこもりがちになってしまったり、対人関係のコミュニケーションに悩んでいる方にとっては、やる気と頭の中を整理する力を育んでくれる宝石とされているのでオススメです。

 

まとめ

5月の誕生石のエメラルドと翡翠は、澄んだ緑色の中に強い力の宿る美しい宝石です。また、ネフライトは比較的に安価でありながら、生れ月を問わずお守りとして最適な天然石なので、プレゼントし易いですね。

誕生石は、ご自身で選ぶ際もプレゼントする時も、状況に合った意味を持つ誕生石を選びましょう。プレゼントする場合には宝石言葉や言い伝えも一緒に伝えてあげると喜んでもらえますよ。その時にお相手にあなたの想いも合わせて伝えることを忘れずに。

誕生石をプレゼントする時は誕生石ジュエリーがオススメ

誕生石をプレゼントする際には、石のみを巾着などに入れてプレゼントする方法と、誕生石のジュエリーを贈る方法があります。

誕生石はお守りとして石のみを大切に持ち歩くのも良いのですが、ジュエリーとして指輪やペンダントネックレス、ピアス等にしてあげた方が誤って紛失しにくく、いつでも宝石の美しさを楽しめるのでオススメです。

誕生石のジュエリーをプレゼントする際に気を付けるべき点

誕生石のジュエリーは、いつも身に着けてあげた方が仲良くなれます。プレゼントであれば、貰った方を近くに感じられますよね。そのため、出来るだけシチュエーションやファッションに影響されないシンプルなデザインがオススメです。

大き過ぎるデザインや、重い印象のジュエリーは毎日付けるものとしては使いにくく、徐々に使わなくなってしまうので避けた方が良いでしょう。プレゼントされる方が付けやすいもの、お持ちのお好きなジュエリーとも一緒に使えるものを選びましょう。

シンプルな誕生石ジュエリーのデザイン例

  • 5月の誕生石リング「アリー」
    エメラルドの澄んだグリーンとイエローゴールドの組み合わせはノスタルジックで官能的な美しさがあります。
  • 5月の誕生石ペンダントネックレス「プシュケ」
    ホワイトゴールドはエメラルドの色を引き立てます。シャープなイメージでビジネスシーンにも付けやすいです。

 

5月の誕生石であるエメラルドと翡翠ついて、様々な角度からご紹介させて頂きました。誕生石の意味を調べたり、大切な方へ誕生石のジュエリー・アクセサリーをプレゼントされる際にお役立て頂けましたら幸いです。

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