4月の誕生石をプレゼントしたい人必見!宝石の意味・宝石言葉まとめ

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4月の誕生石であるダイヤモンド (diamond)・クォーツ (quartz) の魅力を詳しくご紹介していきます。

 


ダイヤモンドについて

ダイヤモンドの産地と鉱物学

モース硬度は10.0。世界で最も硬い宝石でモース硬度の最硬基準とされています。

南アフリカ・ボツワナ・ロシア・カナダ・オーストラリア・ブラジル・インド等で産出され、ベルギー・イスラエル・インド・アメリカ・中国などで研磨されています。

ダイヤモンドは宝石の中でも圧倒的な人気と評価があるので、他の宝石に比べて品質のランク付けがよりシビアに行われています。ダイヤモンド以外の宝石の場合は、いわゆる鑑別書と呼ばれる宝石の種類を示す保証書が付けられることがあります。

それに対しダイヤモンドの場合は、鑑定書と呼ばれる宝石のランクを示す保証書が付けられることが一般的です。この理由は僅かな大きさやキズ、色の違いによって価格が大きく変動するためです。また、鑑定書を発行する機関によっても信頼性が変わります。

世界的に信頼性の高い鑑別機関にはGIA (米国宝石学会)、HRD (ダイヤモンド・ハイ・カウンシル)、日本ではCGL (中央宝石研究所) が挙げられます。

近年、ラボグロウンダイヤモンドと呼ばれる高品質の人工ダイヤモンドの出現により、今後の動向が注目されています。

天然のダイヤモンドの場合は、僅かに混じる不純物や自然環境下の放射線の影響によって無色透明・イエロー・ブラウン・ブラック・グリーン・ブルー・ピンク等、色々なカラーバリエーションがあります。特にブルー・ピンクは人気があり高価で取引されています。

ダイヤモンドにまつわる言い伝え

ダイヤモンドは今でこそ透き通った強い輝きが人々の心を奪い人気がありますが、古くは美しい宝石としての価値は見出されてはいませんでした。この事実は意外に思われるかもしれませんが、その硬さゆえに綺麗に研磨することが困難であったためです。

1900年代初頭になってようやく、上の画像にあるラウンドブリリアントカットと呼ばれる七色の輝きを放つ、ダイヤモンドと言えば誰もが思い浮かべるカットが生まれました。それ以前はダイヤモンド = 何よりも硬い不思議な宝石だったのです。

この印象はダイヤモンドの語源であるギリシャ語の「adamas (打ち勝ち難いもの)」からも読み取れます。そして、美しさではなく、何よりも硬い = 誰よりも強い・何者にも影響されない力を持つがゆえに王族や司祭に寵愛されていました。

ダイヤモンドは紀元前にインドで産出されてから18世紀にブラジルで鉱床が発見されるまで、インドでしか採れないと考えられていました。そのため、言い伝えは特にインドに多く残っています。

ヒンドゥー教の聖典マハーバーラタの天地創造の物語である乳海攪拌 (にゅうかいかくはん) の章には、次のように記されています。

ある時、人の王達は助言を得るために大賢者ドゥルヴァーサスを地上に招いた。謁見はつつがなく進み、助言のお礼に美しい花輪を捧げると、ドゥルヴァーサスは大いに喜び花輪を軍神インドラ (帝釈天) にも分けることにした。

花輪をインドラの元に届けるとインドラも喜んだが、彼の乗る象が花輪を放り捨ててしまった。激怒したドゥルヴァーサスは全ての神々に呪いをかけ、地上を枯らし、人々を堕落させた。困り果てたインドラは守護の神、ヴィシュヌに相談する。

全ての力を奪う呪いを解くためには、霊薬アムリタの生成が必要だった。そこで神々は魔族であったアスラ (阿修羅) と協力して、マンダラ山に巨大な攪拌棒を巻き付けて大海をかき回した。大海は乳白色になり、そこからは多様なモノが生まれた。

この時に生まれたモノの中にダイヤモンド (抜折羅石) があり、後にインドラの武器であるヴァジュラ (金剛杵) になります。ヴァジュラはどんな「魔」も打ち滅ぼす道具ですので、ダイヤモンドが神聖で強い力を持っていると考えられていたことが分かりますね。

ダイヤモンドが持つ意味

言い伝えにある様に、ダイヤモンドは古くから何者にも打ち破れない宝石とされていました。そのため各地で戦争の際のお守りとしても用いられました。ダイヤモンドの言い伝えの中には血生臭いお話も多くあります。

中世ヨーロッパでは心身の最高の護符とされ、物理的な障害を打ち砕き、訳もなく訪れる精神的な不安を払拭してくれる宝石として信じられていました。また、フランスやロシアでは色欲を鎮めて夫婦の円満を取り持つ宝石とされていた様です。

ダイヤモンドの宝石言葉

純愛
純粋でひたむきな愛情。
純粋
まじりけのないこと。雑多なものがまじっていないこと。また、そのさま。
永遠の絆
永遠 – いつまでも果てしなく続くこと。時間を超えて存在すること。また、そのさま。
絆 – つなぎとめる。

デジタル大辞泉から抜粋

ダイヤモンドのプレゼントが適している方

ダイヤモンドは古くから信じられてきた全ての障害に打ち勝つという力に加え、現代ではその透き通った美しい輝きから、心の曇りをすっかり晴らして、迷いなく目的を実現させる手助けをしてくれる宝石とされています。

そして、まだ眠っている持ち主の潜在能力を引き出して、社会において活躍の場を広げてくれる宝石とも言われています。勉強・趣味などに真剣に打ち込んでいる方や、これから新たな環境でチャレンジする方へのプレゼントにオススメです。

 


クォーツについて

クォーツの産地と鉱物学

モース硬度は7.0。人の歯と同じ位の強度です。

ブラジル・スペイン・アメリカ・マダガスカル諸島・ヒマラヤ地方・日本など世界各国で産出、加工・研磨されています。比較的に普遍的な宝石で、世界各地で産出されています。

本来、クォーツ (石英) の中でも特に無色透明に近いものは、ロッククリスタルあるいはクリスタルと呼ばれています。日本ではクリスタルはガラスのイメージが強いため、無色透明のクォーツそのものを指してクォーツや水晶と呼ぶことが多いです。

2月の誕生石のアメジスト、11月の誕生石のシトリンとは親戚関係にあたり、成分による色の違いでクォーツ (無色透明)・アメジスト (紫色)・シトリン (黄色) と呼び名が変わります。

クォーツはパワーストーンとして人気があり、取引される価格は産地によって異なります。特にアメリカのアーカンソー州で採れるアーカンソークリスタルやヒマラヤ山脈沿いのガネーシュヒマール、マニカラン等のブランド水晶は高額です。

日本でも古くから七宝の金・銀・瑠璃 (るり)・玻璃 (はり)・硨磲 (しゃこ)・珊瑚 (さんご)・瑪瑙 (めのう) のうちのひとつ、玻璃  として珍重されてきました。国内の産地で山梨県・岐阜県・愛知県が有名です。

クォーツにまつわる言い伝え

西洋・東洋を問わずクォーツからは水晶占いが連想されます。水晶の透明な球体を前に、占い師が未来を映し出して助言するシーンは、本やテレビで見たことがありますよね?実際に占ってもらった方もいらっしゃるでしょう。

水晶占いは英語で crystal ball scrying (クリスタルボールスクライング) と呼び、透明な水や鏡などに意識を集中して未来を映し出すスクライングという占い手法のひとつです。クォーツには未来や過去を映す力があると信じられており、現在でも使われています。

一般的なスクライングは水晶玉に過去、または未来を映して見ることですが、日本では少し変わった方法でスクライングを行った人がいました。平安時代に活躍した陰陽師、安倍晴明 (あべのせいめい) です。

安倍晴明の母、葛の葉は妖狐であった。晴明の父、安部保名 (あべのやすな) に命を助けられた葛の葉は、人の姿となり保名の妻となった。保名と仲睦まじく晴明の成長を見守っていたが、ある時事件が起きてしまう。

結婚から7年目の秋のこと、保名の屋敷の庭は菊が満開となっていた。うっとりと庭を眺めていた葛の葉は気が緩んで人に化身していた術が解け、本来の妖狐の姿に戻っていた。それを晴明が目撃してしまったのだ。

本当の姿を見られてしまった葛の葉は、天に戻らねばならなかった。別れの時、晴明に竜宮の秘符と水晶玉を残した。竜宮の秘符は世界の全てを知ることができ、水晶の玉は耳に当てると、あらゆる鳥獣の声を理解することができるという秘宝である。

それからしばらくして、時の天皇の不治の病を知った晴明は、母の水晶玉を取り出して庭で鳴く鳥のさえずりを聴き、から天皇の御殿に生き埋めにされた蛇と蛙の怨念が原因であること知る。

晴明と保名はすぐに天皇の元へ参じ、埋まっていた蛇と蛙を供養した。すると、みるみるうちに天皇の様態は回復した。この功績が大いに認められ、晴明は陰陽頭 (おんみょうのかみ) となり高い名声を得たのであった。

小説やドラマ、カードゲーム等にも頻繁に登場する陰陽師、安倍晴明の名は耳にしたことがある方も多いでしょう。水晶玉から聴くという占いの手法はユニークですよね。もしかしたら、安倍晴明の名が知れ渡った一因は、母が授けた水晶玉の力なのかもしれません。

クォーツが持つ意味

クォーツは比較的、多くの地域から産出される宝石でありながら、その澄んだ透明感から、どの地域においても強い癒しの力を持つパワーストーン=心身の万能薬として使用されてきました。

イギリスでは不妊時のお守り、インドでは種々の病を治す護符として使われた様です。

また、中世ヨーロッパでは赤痢の治療に、粉末にして服用されました。現代医療からすると効果の裏付けの無い治療ですが、当時の人がクォーツに絶大な信頼を寄せていたことが伺えます。

クォーツの宝石言葉

潔白
心や行いがきれいなこと。後ろ暗いところがないこと。また、そのさま。
貞節
女性が夫以外の男性に身や心を許さないこと。また、そのさま。
浄化
きれいにすること。清浄にすること。

デジタル大辞泉から抜粋

クォーツのプレゼントが適している方

クォーツは今も様々な研究の対象になっており、心身を癒すヒーリングストーンとして人気があります。また、あらゆる宝石との相性が良く、他の宝石が持つ力を増幅してくれますので、ブレスレット等の場合はひと粒クォーツを加えると良いです。

「試験(あるいはプレゼン)があるので、もう一息頑張りたい。」「疲れているけど重要な商談だから休めない。」といった状況にある方へプレゼントすると、贈られた方の心身を癒し、本来その方が持っている力を発揮することができる様になります。

 

まとめ

目標に向かう意志を後押ししてくれるダイヤモンドと、目標に向かう間の道のりで挫折しない様に支えてくれるクォーツ。どちらも新しい環境で慣れないことにチャレンジする機会が多くなる4月に、ピッタリの誕生石ですね。

誕生石は、ご自身で選ぶ際もプレゼントする時も、状況に合った意味を持つ誕生石を選びましょう。プレゼントする時には、宝石言葉や言い伝えも一緒に伝えてあげると喜んでもらえますよ。あなたの想いを伝えることを忘れずに。

誕生石をプレゼントする時は誕生石ジュエリーがオススメ

誕生石をプレゼントする際には、石のみを巾着などに入れてプレゼントする方法と、誕生石のジュエリーを贈る方法があります。

誕生石はお守りとして石のみを大切に持ち歩くのも良いのですが、ジュエリーとして指輪やペンダントネックレス、ピアス等にしてあげた方が誤って紛失しにくく、いつでも宝石の美しさを楽しめるのでオススメです。

誕生石のジュエリーをプレゼントする際に気を付けるべき点

誕生石のジュエリーは、いつも身に着けてあげた方が仲良くなれます。プレゼントであれば、貰った方を近くに感じられますよね。そのため、出来るだけシチュエーションやファッションに影響されないシンプルなデザインがオススメです。

大き過ぎるデザインや、重い印象のジュエリーは毎日付けるものとしては使いにくいです。また、徐々に使わなくなってしまうので避けた方が良いでしょう。プレゼントされる方が付けやすいもの、お持ちのお好きなジュエリーとも一緒に使えるものを選びましょう。

シンプルな誕生石ジュエリーのデザイン例

  • 4月の誕生石リング「アリー」
    柔らかなイエローゴールドの色と、シャープな輝きを放つダイヤモンドの組み合わせはお手元を美しく彩ります。
  • 4月の誕生石ペンダントネックレス「プシュケ」
    ホワイトゴールドとダイヤモンドの組み合わせは永遠の定番です。ビジネスシーンからカジュアルまで広く使えます。

 

4月の誕生石ダイヤモンド・クォーツについて様々な角度からご紹介させて頂きました。誕生石の意味を調べたり、大切な方へ誕生石のジュエリー・アクセサリーをプレゼントされる際にお役立て頂けましたら幸いです。

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