婚約指輪は自分達で手作りが良い?後悔する前に知りたい3つの注意点

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今まで婚約指輪 (エンゲージメントリング) は、お店で購入したりオーダーメイドするのがポピュラーでしたが、最近では、結婚指輪 (マリッジリング) と同様にワークショップで手作りすることもできるようになってきました。

婚約指輪をプレゼントするだけでなく、自作して大好きなパートナーにプレゼントするのはとても夢がありますよね!しかし、メリットばかりではなく、婚約指輪をご自身で手作りする場合には、作る前に知っておきたいことがいくつかあります。

承知した上で作らないと、何年か経ってから後悔してしまう可能性もありますので、どんなことが婚約指輪を手作りする上で注意が必要なのかをオーダーメイドと手作りワークショップの両方を行っている当店の視点からご紹介致します。

 

婚約指輪 (エンゲージメントリング) ってどんな指輪?

あまりジュエリーに馴染みの無い方には「婚約指輪 (エンゲージメントリング) と結婚指輪 (マリッジリング) の区別がつかない!」という方もいらっしゃると思いますので、先ずは婚約指輪・結婚指輪の違いについて解説致します。

婚約指輪と結婚指輪の違い

婚約指輪 (エンゲージメントリング)
結婚を申し込む時にプレゼントする指輪。結納として贈ることもある。一般的に指輪の中心に大粒のダイヤモンドをあしらったデザインの指輪が多い。
結婚指輪 (マリッジリング)
結婚が決まってからお二人で用意する指輪。結婚後は常に付けることになる指輪。一般的に、宝石は留めないか、メレダイヤと呼ばれる小粒のダイヤモンドを使用したデザインが多い。

婚前に贈るダイヤモンドの指輪が婚約指輪で、結婚式で指輪交換をしてから付け続けるシンプルな指輪が結婚指輪というイメージです。

 

婚約指輪を揃える方法

「婚約指輪を用意しよう!」と思った時に指輪を揃える手段は大きく分けて以下の3つの方法になります。

出来上がっている指輪を買う
百貨店やショッピングモール、路面店などで販売されている指輪を購入する方法です。料金が表記されているので総額が明瞭な反面、ダイヤモンドの大きさ指定やデザイン面の調整ができないというデメリットがあります。
オーダーメイドする
百貨店やオーダーメイドが可能なジュエリーショップでダイヤモンドを選び、指輪のデザインを相談して作ってもらう方法です。好みの指輪ができるというメリットに対し、完成まで時間がかかる、打ち合わせを要するといったデメリットがあります。
ワークショップを利用して自作する
婚約指輪作りのできるワークショップに行って、アドバイスや補助を受けながらご自身で指輪を作る手段です。指輪を自作することで想いがこめられる反面、比較的新しいサービスのため様々な注意点もあります。

 

婚約指輪を手作りする前に知っておきたい3つの注意点

婚約指輪は結婚指輪と違い大粒のダイヤモンドを留める指輪です。

そのため、結婚指輪や他の宝石を使った指輪を手作りする場合とは異なる、3つの大きな注意点があります。ご自身で婚約指輪の手作りができるワークショップを探す際には、次の注意点を考慮して、十分な品質の婚約指輪が作れるお店を選びましょう。

①ダイヤモンドという宝石の性質

ダイヤモンドが最も輝くブリリアントカットの図解画像

ダイヤモンドの特徴は透明感と輝きです。一般的なフォルムのダイヤモンドは横から見ると画像の様な形にカットされています。ブリリアントカットと呼ばれるこの形は、外から入った光が途中で逃げることなく全反射するように工夫されています。

多くの宝石と違いダイヤモンドは無色透明ですので、輝きを最大限まで引き出してあげることが一番重要になります。そのため、ダイヤモンドのカットだけでなく、土台となる指輪の方も採光性の良いフォルムに作ってあげることが求められます。

ワークショップで手作りする場合は、石枠部分については職人さんに任せて、指輪部分をご自身で作るケースが多いですが、石枠もご自身で作成となると難しいかもしれません。制作にはダイヤモンドの大きさと指輪の高さや幅のバランスが重要になります。

②出来上がりの婚約指輪の構造

石枠が指輪部分に挟まれている指輪と、石枠を指輪部分に乗せている指輪の画像

どんなに上質のダイヤモンドを使用しても、婚約指輪の構造によっては本来の輝きが発揮できません。石枠と指輪のバランス以外にも、指輪の望ましい構造として、石枠が指輪部分に挟まれている (画像左)、もしくは石枠の一部が指輪と一体化していることが必要です。

作成した指輪部分に石枠を乗せて溶接する方法 (画像右) ですと接点が弱いため、指輪を扉などに引っ掛けた際に石枠が外れてダイヤモンドを紛失しまう恐れがあります。また、石枠の底面が塞がってしまうのでダイヤモンドの輝きも半減してしまいます。

ダイヤモンドを留める爪の部分についてはお店が作成してくれると思いますが、太すぎると不格好になってしまったり、細いとダイヤモンドが外れてしまいやすいので、石留めについても事前にお店に確認するようにして下さい。

当店のワークショップでも自分で作るリフォームリングという宝石付き (ダイヤモンド以外) の指輪をご自身で制作できるコースをご用意しておりますが、必ず石枠の一部と指輪部分が一体化する様に調整しております。

③婚約指輪の使いやすさ

高さのある指輪は引っ掛かりやすいということを示す画像

石枠を指輪部分に乗せる構造の場合、指輪の高さは、リングの高さ + 石枠・ダイヤモンドの高さになります。この構造に限ったことではありませんが、一部分が高いデザインはお洋服や扉などに引っ掛け、トラブルを起こし易くなります。

婚約指輪は、ご友人・ご親族のお祝いの席、お子様がお生まれになったら入学式・卒業式などで活躍する指輪になりますので、ご使用になるシチュエーションも長期的な視点を想定してご検討された方が良いでしょう。

婚約指輪のリフォームでは、高さがネックになって作り変えをご希望頂くケースも少なくありません。別のデザインに変えたくなったり、年齢と共にお好みが変わる場合は良いですが、指輪が使いにくくてリフォームすることになってしまったら悲しいですよね。

 

婚約指輪を自分で手作りするメリット

手作り婚約指輪の注意点ばかりをお話ししてしまいましたが、デメリットばかりではなくメリットもあります。

手作りすると想いをかたちにできる

指輪の完成度はひとまず置いておいて「この気持ちを自分の手で形にしたい!」という考え方もありますよね。プロ視点になってしまうと第一に美しさと将来性を考えてしまいますが、考え方によっては「自分の手で伝える想い」>「見た目の美しさ」も良いと思います。

婚約指輪を贈る側も、贈られる側も「嬉しい!」と思えることが一番大切ですので、お互いが笑顔になれる方法で婚約指輪をプレゼントするのが良いでしょう。婚約指輪を眺める度に「結婚当初を思い出すね!」と、そんな指輪に作れたら大成功ですね。

手作りすると費用面で有利なことも

手作り婚約指輪はご自身で指輪を作成するので、購入する方法やオーダーメイドで依頼するよりも料金が安く抑えられることがあります。ダイヤモンドが高額ですので、リング部分はできるだけ費用をかけたくないという場合にも手作りはオススメです。

 

まとめ

婚約指輪をワークショップで手作りする場合の注意点についてご紹介してきましたが、手作り婚約指輪の全てを否定する内容ではございません。しかし、婚約指輪を作るワークショップの歴史は浅いため、お店によってその解釈の深度も様々です。

そのため、手作り婚約指輪の場合は結婚指輪を作るワークショップ以上にお店選びを慎重に行う必要があると思います。

当店の場合は長期的な視点から鑑みると、婚約指輪についてはワークショップではなく、オーダーメイドでお作りさせて頂いた方が良いと考えているため、婚約指輪のコースは設けておりません (結婚指輪のワークショップコースはございます)。

しかし、これは当店の方針ですので、今回ご紹介させて頂いた注意点をクリアして婚約指輪を手作りできるお店もあるのでないかと思います。大切な婚約指輪を手作りするにあたり、こちらの記事が最良のお店に出会えるヒントになったら嬉しいです。

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