どんなデザインが切れにくい?ネックレスチェーンの種類と耐久性

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お首回りのジュエリーやアクセサリーをご購入される際は、『ネックレス』としてペンダントトップとチェーンがセットになった状態で購入されるシチュエーションの方が多く、『チェーン』を単独でご購入される場面は少ないかもしれません。

確かにネックレスのメインはペンダントトップですから、チェーンについてはあまり意識されることも少ないのではないかと思います。しかし、チェーンはデザインによって耐久性や切れてしまった時の修理の可不可が異なります

お気に入りのネックレスであればあるほど、できれば壊れにくくて長持ちするチェーンのネックレスを選びたいですよね。そこで今回は代表的なチェーンデザインの名称と、それぞれの耐久性や修理についてご紹介していきたいと思います。

 

チェーンは金属の種類によって耐久性や修理の可不可が変わる

チェーンはジュエリーに良く使われるプラチナや金製のものから、服飾ブランドのアクセサリーによく使用されるメッキ製、金属アレルギー反応が起こりにくいチタン製など様々な素材で作られています。

そして、『どの様な素材でつくられているか』はチェーンの『デザイン』以上に耐久性や修理の可不可に関わってきます。そこでチェーンデザインのお話に入る前に、まず素材ごとの耐久性や修理の可不可についてご紹介します。

ジュエリーによく使用される金属 (金製やプラチナ製)

18金やプラチナ製のチェーンは最もポピュラーで歴史が長いため加工性が良く、長さを足したい場合やチェーンが切れてしまった時にも多くのジュエリーショップで修理や加工が可能です。

デザインによっても異なりますが、衝撃に対する耐久性は並、経年に対する耐久性は高い傾向にあります。

一部純金や22金、純プラチナ製など純度が高い場合は切れやすい、曲がりやすい等、耐久性が落ちやすい傾向にあります。

アクセサリーによく使用される金属 (メッキ合金製)

銅や鉄などに金メッキ等のメッキが施されているチェーンをメッキ合金製のチェーンと言います。安価なため、ファストファッション系のお店や服飾ブランドで多く販売されています。

メッキ合金製のチェーンはご使用とともにメッキ剥がれによる色剥げや、切れやすい特徴があります。また、基本的に修理や長さを足す加工はできないため、トラブルが起きてしまった際は買い替えが必要になります。

アレルギー対策によく使用されるチェーン (チタン製やステンレス製など)

チタンやサージカルステンレスを使用した、金属アレルギー反応を避けることを目的に販売されているチェーンです。

金属アレルギー反応を100%避けることはできませんが、一定の効果は見られます (金属アレルギーについてはコチラ)。

金属性質上の耐久性は高い傾向にあります。しかし、切れてしまったり長さを足す加工ができない、もしくは可能な場合でも、他の金属が混じってアレルギー反応が起りやすくなってしまいますので、買い替えが必要になります。

 

チェーンのデザインの名称と耐久性

続いて代表的なチェーンの名称と耐久性、切れてしまった時の修復について6種類に分類してご紹介していきます。先述させて頂いた『金属の種類』と合わせて複合的にチェーン選びの参考にして頂けたら嬉しいです。

1. アズキデザイン
切れにくさ: ★★★★★

ジュエリーチェーン-アズキ

楕円形の輪を繋ぎ合わせた形状のベーシックなチェーンです。チェーン本体の耐久性では最も高いチェーンになります。大きな特徴はありませんが、様々なペンダントトップとのデザインの相性が良く、トップを際立たせてくれます。

アズキデザインの線材は多くのチェーンメーカーで取り扱っているため、購入後から長さを足したい場合でも自然な雰囲気で足すことができることが多いです。また、切れてしまった場合でも修理費用を抑えることができます。

2. キヘイデザイン
切れにくさ: ★★★★★

ジュエリーチェーン-キヘイ

アズキチェーンの線形を太くして捻ったコマでデザインされているチェーンがキヘイチェーンです。コマの面をカットし、磨きを入れて光沢を出しているものが多く見られます。男性にも人気があるデザインのチェーンです。

アズキチェーンと同じく耐久性がとても高いチェーンですが、切れてしまった場合のお修理には技術が必要なため、アズキチェーンに比べて割高な傾向です。また、長さを足す場合は、キヘイ専門に扱っているお店でないと加工できないケースが多いです。

3. ベネチアンデザイン
切れにくさ: ★★★★☆

ジュエリーチェーン-ベネチアン

四角いボックス状のコマが繋がったデザインのチェーンをベネチアンと言います。面が立っているため、光沢がありシャープなデザインのペンダントトップに良く合います。百貨店で販売されているジュエリーにもよく使用されています。

ある程度耐久性の高いチェーンと言えます。切れてしまった際のお修理費用はアズキチェーンと同等位になることが多いです。後から長さを足す場合には、組み込むことができるコマの径がシビアなため、可能であればネックレス購入店での加工をオススメです。

4. ボールデザイン
切れにくさ: ★★☆☆☆

ジュエリーチェーン-ボール

玉状のコマを繋げて作られているチェーンをボールチェーンと言います。玉の表面に面取りをして輝きが強くなるように加工された『カットボール』や、楕円形のコマが繋がっている『フットボール』と呼ばれるデザインと合わせて、人気の高いチェーンです。

しかしボールチェーンは溶接でコマを繋ぐ方法ではなく、玉と玉の間のバーを中が空洞の薄い玉状の地金で包む構造で作られているため、比較的に切れてしまいやすい弱点があります。切れてしまった際のお修理費用はアズキチェーンと同等位です。

5. スクリューデザイン
切れにくさ: ★★☆☆☆

ジュエリーチェーンースクリュー

薄い楕円形の溶接されたコマを重ねることでロープ状に編んだチェーンをスクリューチェーンといいます。スクリューとよく似たデザインで、溶接されていない中が空洞のパイプパーツを編んだチェーンにロープというデザインがあります。

一見太めのチェーンにチェーンに見えるのですが、薄い板または空洞のパイプを編み込んで作られているため、小さな負荷でも切れてしまうことがあります。切れてしまった際には構造が複雑なため、お修理費用が割高になりやすく、溶接跡が残ります。

6. スネークデザイン
切れにくさ: ★★★☆☆

ジュエリーチェーン-スネーク

可動式のコマを繋いで作られているデザインのチェーンをスネークといいます。金属地金がしっかり入っているので重みがあり、ご使用中は切れにくいチェーンです。しっとりとして肌に沿うため、高額のジュエリーに人気があります。

身に着けている時には切れにくいものの、コマの可動域が狭いため、可動域以上に曲げてしまうとチェーンが曲がって戻らなくなったり、折れてしまうことがあります。基本的には修理のできないチェーンになりますので、保管方法に注意が必要です。

 

今回はチェーン『本体』の名称や耐久性、お修理についてのご紹介となっております。留め具や、チェーンと金具を繋ぐパーツが原因で起きてしまう不具合につきましては、また別の内容となりますので、次回ご紹介させて頂きます。

 

まとめ

チェーンを単独でご購入される機会は少ないかもしれませんが、ご使用中のチェーンが切れてしまってチェーンのみ購入しようとされている方は是非ご参考にしてみて下さい。私、個人的にはアズキデザインのチェーンが1番おススメです。

チェーンのデザイン名称につきましては、インターネット上でお好みのチェーンを探される際にもお役立て頂けると思います。もし、お使いのチェーンが切れてしまった時や長さを足したい場合はお気軽にお問い合わせ下さい。

こちらの記事は不具合が起きてしまった時だけでなく、オーダーメイドやジュエリーリフォームの際に、チェーンも選んでお作りになる場面でもお役立て頂けると思います。あなたのスタイルに合わせてご活用頂けましたら幸いです。

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