10月の誕生石をプレゼントしたい人必見!宝石の意味・宝石言葉まとめ

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10月の誕生石であるトルマリン (tourmaline)・オパール (opal) の魅力を詳しくご紹介していきます。


トルマリンについて

トルマリンの産地と鉱物学

モース硬度は7.0-7.5。人間の歯と同じ位か、若干硬いくらいの傷つきやすさです。

ブラジル・アルゼンチン・スリランカ・アメリカ、モザンビーク等のアフリカ地方諸国で産出、研磨されています。

トルマリンに熱を加えると電気を帯びる性質から和名は電気石と呼ばれます。近年トルマリンのこの帯電性を活かし、ブレスレットやネックレスとして身に着けることで、肩こりや腰痛を治療する試みが行われてきましたが、学術的な効果は証明されていません。

トルマリンはカラーバリエーションに富んでおり、無色・ピンク・グリーン・レッド・ブルー等、多彩な優美さを見せてくれます。一つの宝石の中に2種類、3種類と色が混じるトルマリンもあり、バイカラー・パーティーカラートルマリンと呼ばれています。

トルマリンの中でもネオンブルーと呼ばれるビビットな蛍光色のパライバトルマリンは、希少性が高く高額で取引されています。特にブラジル・パライバ州の鉱山で産出されるものは美しく、世界のジュエリーファンや鉱物コレクターの間で垂涎の的となっています。

モザンビークでもパライバトルマリンは産出されますが鉱山の成分上、黄色味が強く、ブラジル産の宝石に比べて評価は劣ります。トルマリンは、この他にもキャッツアイ効果と呼ばれる宝石の表面に猫の目のような光の現れるキャッツアイトルマリンもあります。

トルマリンにまつわる言い伝え

トルマリンは、とても多くのカラーバリエーションがあることから別名で虹の宝石と呼ばれています。エジプトの民話ではトルマリンがこんなにも多くの色に富んでいるのは、この宝石が地球の奥深くから太陽まで虹に乗って旅をしたからだと言われています。

同じような発想はスリランカにもあり、トルマリンの語源自体が tura mali = 虹色の石 = 多彩な色を持つ石 となっています。

この、スリランカで定義された tura mali の語源は、現地に住むシンハリ族の言葉なのですが、シンハリ族の歴史を確認できる資料が1700年代からのものであり、これより昔にトルマリンがどの様な呼称で呼ばれていたのかは今でも分かっていません。

そのため、古い文献ではトルマリンの名前では表記されていないため、資料に記されている熱すると電気を帯びる不思議な宝石の言葉から「この文献で書かれている宝石はトルマリンだろう。」と推測するに限られます。

また、トルマリンが古い文献での確認が難しい理由がもう一つあります。トルマリンの赤色はルベライトと呼ばれるのですが、美しいルベライトはルビーの色に近く、古くはしばしば混同されていたためです。

1300年代には既にジュエリーとして使われていたのですが、ルビーと思われていたため、ルベライトと確認されたのは近年のこと。その後、ヨーロッパで盛んにジュエリーが作られるようになった1800年代以降のジュエリーでも同様のことが度々起きていました。

これらのことから、数は少ないのですが、トルマリンと推測される文献を読み解いてくと、トルマリンは古くから神聖な宝石として儀式や呪術、病気の治療にも使われた様です。トルマリンという名前での登場は1700年代の初頭でのお話になります。

この頃、七色のトルマリンをスリランカからヨーロッパに運んでいたのはオランダ人達でした。トルマリンを熱すると電気を帯びる性質に気が付いたオランダ人達は、この性質を利用して船の中で細かな埃やパイプの汚れを取る道具としてトルマリンを使った様です。

世界に知られているトルマリンの言い伝えは、まだまだ少ないのですが、これから先、古い文献の研究がもっともっと進んだ先に、未だ見ぬトルマリンの物語が発見されると思うと楽しみになりますね。

トルマリンが持つ意味

トルマリンはまだまだ謎が多い宝石なのですが、その不思議な性質から、大きな感情の起伏を落ち着かせて精神的な癒しを与えてくれるとされています。特に2色以上のバイカラー・パーティーカラーのトルマリンは癒しの力が強い様です。

また、色によっても個別の意味があります。

ブラック系
不安を取り除き、活動的になれるように促す。
ブルー系
精神状態をリラックスさせてアイディアを生む手助けになる。
グリーン系
傷ついた心を癒し、落ち着きを取り戻せる。
ピンク系
集中力を高めて、様々な物事への興味を湧き立たせる。

トルマリンの宝石言葉

愛情
深く愛し、いつくしむ心。
健康
からだに悪いところがなく、丈夫なこと。また、そのさま。
潔白
心や行いがきれいなこと。後ろ暗いところがないこと。また、そのさま。

デジタル大辞泉から抜粋

トルマリンのプレゼントが適している方

トルマリンは心が風邪をひいてしまった時に元気づけてくれる癒しの宝石です。単に寄り添ってくれるだけでなく、積極的になれるように気持ちを温めてくれるので、小さなことでも不安になってしまう方最近お疲れ気味の方にオススメです。

また、心の風邪は肉体的な場合と違ってなかなか自分では気が付きにくいものです。「最近あの人イライラしているな」や「落ち着きがないな」等の、大切な人の不調に気が付いた時にはトルマリンをプレゼントしてあげると良いでしょう。

 


オパールについて

オパールの産地と鉱物学

モース硬度は5.0-6.5。家具等と擦れると傷がついてしまう可能性があります。

オーストラリア、メキシコ、アメリカ、エチオピア等のアフリカ地方諸国で産出、研磨されています。

オパールはその宝石内に水分を蓄えている珍しい鉱物です。そのため乾燥に弱く、エアコンの近く等の乾燥した部屋に保存してしまうと、宝石にヒビが入ってしまったり割れてしまう可能性がありますのでご注意下さい。

見た目では大きく分けてプレシャス (ブラック) オパール、ウォーター・ファイヤーオパール、コモンオパールの3種類に分かれます。宝石としての価値はプレシャスオパールが最も高く、ウォーター・ファイヤーオパール、コモンオパールの順に割安になります。

オパールの中ではプレシャスオパールが知名度が高く、黒色の地色にキラキラと赤や青、グリーン等の不思議な色が浮かび上がるプレシャスオパールをご覧になったことがある方も多いと思います。特に赤色の光が出るものは赤斑と呼ばれ、価値が高くなります。

プレシャスオパールの中には輝きを向上させるために、オパール裏面にオニキス等を接着したダブレット・トリプレットという加工を施されたものがあります。この様な処理がされたオパールには、あまり価値はありませんので、ご購入の際には注意が必要です。

透明の地にキラキラと光りが浮かび上がる (遊色効果といいます) オパールはウォーターオパール、褐色透明の地の場合はファイヤーオパールと呼ばれ、メキシコ産が有名です。乳白色や水色の地で、遊色効果の現れないオパールはコモンオパールと呼ばれます。

オパールにまつわる言い伝え

眺める角度によって七色に輝くオパールはケイ酸という成分で出来ており、この成分は植物や動物の歯・貝殻等が化石化する際に、元の成分と入れ替わる性質があります。そのため他の鉱物とは違い、化石化した樹木そのままの形で出土することもあります。

オパールが初めて注目されたのは1900年代に入ってからのことで、しばらくの間は鉱物ではなく半有機物とカテゴリーされていました。比較的に新しく発見された宝石ですので、古い文献は見つかっていません。

しかし、恐竜の歯や貝殻・樹木そのままの形で現れる色彩豊かなオパールを見て、世界中の作家達は触発され、太古の昔にロマンを馳せました。ここ日本でも有名な童話作家である宮沢賢治氏が「貝の火」という作品でオパールのお話を綴っています。

ある草原のお話です。子ウサギのホモイは小川で溺れているヒバリの雛を見つけて助けてあげました。大変喜んだ親ヒバリは鳥の王様から貝の火という不思議な宝石を預かると、ホモイの元に現れてこう言いました。

「これは貝の火という宝珠でございます。王様のお言伝では、あなた様のお手入れ次第で、この珠はどんなにでも立派になると申します。どうかお納めを願います。」こうして貝の火を手に入れたホモイの生活は一変しました。

貝の火を手に入れた途端、周りの動物達はホモイのことを王様の様に崇め始めたのです。初めこそ王様らしい振る舞いを心掛けたホモイでしたが、慣れるにしたがって徐々に傲慢になっていきました。それを見た悪い狐がホモイを誑かしました。

それからというもの、ホモイと狐は思いつく悪い事を次々と行いました。すると、どうしたことでしょう。貝の火は火山が噴火したかのように怪しく輝きます。そしてある日、ホモイと狐は鳥達を捕まえて動物園を作る計画をします。

計画を実行したその日の夜、貝の火には白い曇りが現れ、翌日には真っ白になって割れてしまいました。慌てたホモイは鳥達を逃がしてあげましたが時すでに遅く、ホモイはもう誰にも相手にされず、一人っきりになってしまいました。

お気づきかとは思いますが、この貝の火という宝珠はオパールです。心を狂わせてしまう程の力を与える怪しい光のオパールが目に浮かびますね。かなり省略してしまっているので、気になる方は実際に「貝の火」のお話を読んでみて下さい。

オパールが持つ意味

オパールはキラキラとした美しい七色の輝きから、ヨーロッパでは眼病を治療する宝石として信じられていました。また、一部の地域では子供たちの夢を映す宝石とされていた様です。

無邪気に色を変えながら輝き続けるオパールは、眺めていても飽きることがなく、その光の中に吸い込まれていきそうになります。このことから、沈んだ気分を高揚させ、創造性を高めて活発にしてくれる石とされています。

オパールの宝石言葉

純粋
まじりけのないこと。雑多なものがまじっていないこと。また、そのさま。
希望
望ましいものを獲得しようとする期待を伴った欲求,あるいはその獲得や出現の期待そのもの
忍耐
苦難などをこらえること。

ブリタニカ国際大百科事典・デジタル大辞泉から抜粋

オパールのプレゼントが適している方

物事を深く考えすぎて煮詰まってしまったり、動けなくなってしまうことがありますね。その様な時には静かな部屋でオパールを何とはなしに眺めてみることをオススメします。気持ちがスッキリして、良いアイディアが浮かんでくるでしょう。

受験勉強や専門資格試験の勉強などの、ひとつのことに集中して取り組んでいる時の休憩時間に眺めることで頭の中をリフレッシュさせてくれます。また、今一つ気分が乗らない日が続いている方にもオススメの宝石です。

 

まとめ

七色のカラーバリエーションを持つトルマリンと、七色の光を放つオパール。どちらも鮮やかで不思議な力を持っている魅力的な宝石ですね。誕生石は、ご自身で選ぶ際もプレゼントする時も、状況に合った意味を持つ誕生石を選びましょう。

また、プレゼントしてあげようと思った時は宝石言葉や言い伝えも一緒に伝えてあげると一層喜んで大切にしてもらえますので、試してみて下さい。この時にご自身のお気持ちを誕生石の意味に託して話すとより良いです。

誕生石をプレゼントする時は誕生石ジュエリーがオススメ

誕生石をプレゼントする際は、石のみを巾着などに入れてプレゼントする方法と、誕生石のジュエリーを贈る方法があります。

誕生石はお守りとして石のみを大切に持ち歩くのも良いのですが、ジュエリーとして指輪やペンダントネックレス、ピアス等にしてあげた方が紛失してしまいにくく、いつでも宝石の美しさを楽しめるのでオススメです。

誕生石のジュエリーをプレゼントする際に気を付けるべきこと

誕生石のジュエリーは、いつも身に着けてあげた方が仲良くなれます。プレゼントであれば、貰った方のことも近くに感じることができますよね。そのため、出来るだけシチュエーションやファッションに影響されないシンプルなデザインがオススメです。

大きすぎるデザインや、重さを感じるジュエリーは毎日つけるものとしては使いにくく、徐々に使わなくなってしまうので避けた方が良いでしょう。プレゼントされる方がつけやすいもの、お持ちのお好きなジュエリーとも一緒に使えるものを選びましょう。

シンプルな誕生石ジュエリーのデザイン例

  • 10月の誕生石リング「フォーチュン」
    ピンクトルマリン・アコヤ真珠・イエローゴールドの優しく華やかな組み合わせに、思わず毎日お出かけしたくなります。
  • 10月の誕生石ペンダントネックレス「プシュケ」
    ホワイトゴールドとピンクトルマリンの清楚でキュートな組み合わせは、デコルテラインをすっきり美しく見せてくれます。

 

10月の誕生石トルマリン・オパールについて様々な角度からご紹介させて頂きました。誕生石の意味を調べたり、大切な方へ誕生石のジュエリー・アクセサリーをプレゼントされる際にお役立て頂けましたら幸いです。

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